《体質別》夏の養生と夏冷え編
中医学で肉体の老化は、熱が冷めていく過程ともいわれます。お腹のみぞおち辺りを触ってみて、冷たいと思ったら要注意です!!体温が1℃下がると、代謝が10%〜20%、免疫力が30%落ちると言われれるくらい大切な体温。正常な体温は、邪の侵入を防ぎ、体の元気を保ちます。
今回は、”《体質別》夏の養生と夏冷え編”をご紹介します。夏にも冷えを感じやすい女性が最近多く、ご相談をいただく機会が増えてまいりました。余分な水分を排出して、体の中心部を温め、しっかり汗をかける体になるための養生を取り入れてみましょう。
余分な水分を排出する食薬
冷房に当たる機会や冷たい飲食物をいただく機会が増える季節がやってきました。
熱源の働きの弱い方は、胃腸の働きが弱り、余分な水分(湿)の停滞、それが更に体を冷やすという症状が出やすい季節です。
体を動かして筋肉量を増やすことも大切です。
余分な水分排出
余分な水分を出す食べ物を積極的にとる。例えば、きゅうりや冬瓜、とうもろこし、そば、海藻、貝類など。ただし、こういった食べ物は、体の熱をとるものが多いので、冷えを感じやすい方は、生のままではなく、加熱調理して食べたほうがいいです。
温性の薬味
温性の薬味や香り野菜をとりいれる。例えば、しょうが、ねぎ、にんにく、赤唐辛子、青じそ、にらなど。
発酵食品の取り入れ方
発酵食品を積極的にとりいれる。発酵食品のよいところは、栄養価が高く、日本人の好きな旨味風味がぎゅっとつめこまれているところです。なおかつ、腸内環境を整えて、消化吸収しやすく胃腸の負担が少ない食品です。冷蔵庫で保存常備ができるので、便利です。
ヨーグルト
ヨーグルトは、牛乳と乳酸菌の発酵食品です。食物繊維が豊富なバナナと一緒に食べたり、大豆オリゴ糖“きなこ”と一緒に食べると、便秘解消に役立ちます。ぬか床かわりに、味噌と水切りしたヨーグルトに半日ほどお野菜を漬けて食べても美味しいですね。
納豆
納豆は、大豆と納豆菌の発酵食品です。海苔やちりめんじゃこなどと一緒に食べると、カルシウム吸収率がアップします。乳酸菌発酵のキムチとの相性もいいですね。
塩麹と甘麹
塩麹は、米麹と塩と水からできています。甘麹は、米麹ともち米とお湯の発酵食品です。
塩麹は、マヨネーズとまぜて、野菜をディップしたり、サラダのドレッシングにしたりできます。お米を炊くときに使ってもいいですし、塩として代用もできるので、減塩効果も期待できます。
甘麹は、薄めて甘酒ドリンクになります。この時に生姜の千切りをアクセントに添えてもよいですね。また砂糖として代用もできます。
お酢
お酢は、穀類果実と酢酸菌からできています。お酢に水、お好みで砂糖や塩、香辛料に夏野菜を漬けてさっぱりと西洋漬物に。赤唐辛子、にんにく、ローレル、胡椒などお好みの香辛料でアクセントにしてくださいね。
味噌とかつお節
〇味噌、かつお節、顆粒だし、具材を合わせて、味噌玉を作っておくと便利です。1食分ずつ丸めてラップで包み、お湯をかけるだけですぐ食べられますし、冷凍すれば、一か月保存もききます。